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格言集

棄子爭先(기자쟁선、キジャジェンソン)
駒を捨ててでも先手を取れ。

攻彼顧我(공피고아、コンピゴア)
相手を攻める時は自陣を顧みろ。自分の攻め筋だけ読んでいるととんでもないミスをする。

車象吉國手任(차상길국수님、チャサンギルグクスニム)
車が象の利き筋にかかって死ぬことを、チャサンギル名人という(チャサンギルは韓国人の自然な名前)。象は利きが見えにくいうえにミョクが動くことで利きが増えるので、見落として車をただ取りされることがよくある。

包將馬車(포장마차、ポジャンマチャ)
包と馬は将に近づけ、車は離して使うのがよい。ポジャンマチャはふつうは屋台のことであり、それにかけた洒落である。

卒無進兵(졸무진병、チョルムジンビョン)
相手の卒がないところには兵を進撃させろ。卒がいなくなって相手の4段目くらいに攻め込んだ兵は馬や象、面包では取りにくく、日本将棋のと金のようないやらしい駒になることが多い。

獨卒短命(독졸단명、ドクチョルダンミョン)
卒同士がくっついていない孤立した卒は簡単に死ぬ。自分の兵卒は孤立しないよう、相手の兵は孤立させるようにするとよい。

卒須集中(졸수집중、チョルスジプチュン)
獨卒短命の逆で、卒は必ず集中させるのがよい。

ウェ士三能必勝(외사삼능필승、ウェササムヌンピルスン)
相手が士1個だけで攻め駒が3個あれば必勝ということ。ナッチャンギ(終盤戦)の研究で、すべての駒の組み合わせで勝てることが分かっている。一番難しいのは馬象象だが、それもやり方を知っていれば勝てる。

兩得一策(양득일책、ヤンドゥクイルチェク)
1個の駒で2個取るのが一策。駒の点数が同じであれば2個取るほうが有利なことが多い。ただし車と2個の交換は車を捨てたほうが損であることが多い。

無位無能(무위무능、ムウィムヌン)
いい位置にいなければ価値がない、ということ。

無策對勿(무책대물、ムチェクデムル)
作戦なしに駒交換するのはよくない。逆を言えば駒交換した後のことを考えろということ。

早期出馬無謀(조기출마무모、チョギチュルマムモ)
早々に馬を出すのは無謀。日本将棋の桂の高跳び歩の餌食に似ている。馬は日本将棋の桂馬と違い後ろにも飛べるが、ミョクのルールがあるために自陣に戻ることが難しい場合が多い。

早車不利(조차불리、チョチャブルリ)
早々に車を出すのは不利。ただし最近の定跡では車が早く上がる形もあるので、必ずしも当てはまらない。後先考えずに上がるとよくない程度に覚えておくとよい。

邊馬必死(변마필사、ビョンマピルサ)
端に行った馬は必ず死ぬ。死なないまでも働きが悪くなるのであまりしないほうがよい。

邊象好手(변상호수、ビョンサンホス)
端に行った象はよい手がある。象は射程が長いので、日本将棋の遠見の角のような活用ができる。特にウォナンマで良い手になることが多い。

天宮必敗(천궁필패、チョングンピルペ)
将が3段目に上がると必ず負ける。必ずとまでは言わないが、士で合駒もできないので守りづらいのは間違いない。

宮中馬必敗(궁중마필패、クンジュンマピルペ)
宮の真ん中に馬がいると負ける。将・士の動きが制限されるので一般的にはあまり良くない。

宮中包必敗(궁중포필패、クンジュンポピルペ)
宮の真ん中に包がいると負ける。宮中馬必敗と同様に一般的にはあまり良くない。

老漢少楚(노한소초、ノハンソチョ)
年上が漢を持ち、若輩者が楚を持つこと。これが昔からの礼儀である。ただし大会など実力を競う場合は互先である。

車のないチャンギは馬が王だ(차없는 장기는 마가 왕이다、チャオンヌン チャンギヌン マガ ワンイダ)
車がなくなると(駒の点数上は低いが)馬が王である。自由に飛び回って攻撃を仕掛けることができ、包よりも活用の幅が広がる。

鴛鴦馬には鴛鴦を壊せ(원앙마한테는 원앙을 깨라、ウォナンマハンテヌン ウォナンウル ケラ)
鴛鴦馬に対しては鴛鴦馬(馬同士がお互いの利きに入っている状態)を壊すのがよい。

鴛鴦馬の間が急所(원앙 사이가 급소다、ウォナン サイガ グプソダ)
鴛鴦馬に対しては鴛鴦の間が急所である。中央の馬の横に駒を置くと、中央でないほうの馬が浮き駒になるので、困ることがある。

することがなければ守備をしろ(할게 없으면 수비해라、ハルケ オプスミョン スビヘラ)
いい攻めがなければ守備しろ。守備をすると守りが堅くなった分いい攻めができる。ただし相手も合わせて守備をするのが多くの場合よい。

意味なくチャングンはするな(의미없는 장군은 하지말아、ウィミオンヌン チャングヌン ハジマラ)
意味なくチャングンするな。日本将棋の王手は追う手と同じで、王手をかけるのはよさそうに見えるが、相手が受けた結果守備が堅くなったりして不利になることがよくある。

相手の象の斜めにいる駒は注意しろ(상대 상 대각선에 있는 기물은 조심해라、サンデ サン テガクソネ インヌン キムルン チョシメラ)
相手の象の斜めの位置にいる駒は、ミョクがなければ象が動けば狙われる。象で両取りなどの手筋が発生することがあるので注意すべき。
2016年3月に東京支部がソウルの大韓チャンギ協会本部に招待していただいた際に金承来会長に教えていただいた言葉です。

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